「仏教伝道協会」と「ミツトヨ」

投稿者: | 2020年8月17日

ホテルに泊まる時、たいていの部屋の引き出しの中に『聖書』と『仏教聖典』を見つけることができます。

仏教聖典を配布している団体は「仏教伝道協会」。創設者は沼田恵範(ぬまたえはん1897-1994)で、広島の浄土真宗本願寺派浄蓮寺に生まれました。

19歳で西本願寺の開教使補としてアメリカに留学。統計学の学位を得て1930年に帰国しました。在米中、米国に仏教と日本文化を紹介する雑誌を発行するも資金繰りができず廃刊。「仏教を広めるには資金が必要だ」と痛感したといいます。

帰国後内閣資源局の統計官として登用されますが、仏教伝道の志をまっとうするため退官。1936年「ミツトヨ」を創業して精密測定機器「マイクロメーター」の生産を始めました。当時の軍需産業と戦後の高度成長の波に乗り事業は拡大。世界シェア上位を誇る企業として成長しました。

1965年「仏教伝道協会」を創設。ここで創業の目的である仏教伝道の資金として「ミツトヨ」の売り上げの数パーセントを協会に寄付する仕組みを作りました。

利益ではなく売り上げです。つまり、たとえ会社としての収支がマイナスであろうとも、製品が売れる限り仏教伝道のために資金を提供し続ける企業が「ミツトヨ」なのです。なんと素晴らしいではありませんか。

安芸門徒の心意気、仏教伝道のために事業をも創業するという例は「チチヤス」「ミツトヨ」と、その他にも「広島商業銀行」があるそうです。

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