お寺の税金

投稿者: | 2020年1月11日

 いろんな方からよく「お寺は税金を払わなくていいですよね。」とお聞きします。結論から申し上げると、法人税と固定資産税が免除されています。
 「普通法人(会社など)」は所得金額(益金-損金)に15%~24%の法人税が課税されます。また所有する土地や建物があれば固定資産税を支払わなければなりません。宗教法人はいずれも課税されることがありません。
 しかし「公租公課」はちゃんと負担しているんですよ。一般的に「公租」は「税」で所得税や住民税など。「公課」は「料」で健康保険料や厚生年金保険料を指します。
 つまり住職と坊守の給与から源泉徴収した所得税と住民税、それに健康保険料と厚生年金保険料を法人と個人で折半して支払っています。だから厳密には「お寺は無税」は誤解なのです。
 境内や伽藍はご門徒からお預かりしている大切な財産で、寺にいる者はいつもそのお守りに心を砕いています。また当山では本山への上納懇志金も一戸当たり大きなご負担をお願いしています。もしこれらに課税されたら大変なことになりますよ。
 また、厳密なことを言えば、寺が所有する車両の自動車税・ガソリン税、物品を購入するときや維持管理にかかる消費税、ご門徒にお酒をふるまえば酒税、すべて負担しなければなりません。一方で預金利息にかかる税金や、発行する領収書にかかる印紙税は免除されます。
 案外知らない方が多いお話でした。

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